クレジットカードの盗難により不正なキャッシングをされた場合、補償を受けることが難しいことを知っていますか?知名度のあるクレジットカードにはエントリークラスでも盗難・紛失補償が付帯しているにもかかわらず補償されないのです。
これには暗証番号の入力と本人確認が密接に関係しています。
なぜ不正なキャッシングの多くが補償されないのか、その理由と不正キャッシングの対処法を紹介していきたいと思います。
目次
クレジットカードの盗難 キャッシング被害が補償されないのはなぜか
カード会社の中には万全のチェック体制や安心安全を宣伝文句にするところがありますが、こと不正キャッシングとなると補償されないケースが目立ちます。
その理由はキャッシングの不正利用の多くが暗証番号を正確に入力された後に出金されているためです。
カード会社としては正確な暗証番号が1回で入力された場合、端末の利用者は契約者本人とみなします。
本人が利用したキャッシングですから不正利用には当たらないという解釈です。
警察に届け出ても、不正キャッシングの被害者はカード会社であってカード保有者ではないと言われ相手にされなかったケースもあるようです。
この場合、不本意ですがカード所有者が不正利用分も支払うしかありません。
クレジットカードの盗難 キャッシング被害が補償されるケースとは?
原則としてカードの不正キャッシングで生じた損失は、本人に過失が無いことが認められれば補償されます。
カード会社の過失で顧客の暗証番号が流出してしまった場合や、ネットキャッシングにおいてシステムに不備がありセキュリティを突破され暗証番号を盗まれたケースであれば、カード保有者には何の過失も認められないので、不正キャッシングされても補償されるでしょう。
逆に、これほどの重大事件が起きないと補償されないとも言えます。
そして仮に補償を受けられるとしても補填額は損害額の8割程度までで、全額補償はされません。
不正キャッシングの補償を含め、カード会社によってカードの不正利用に対する補償は様々なので一度カード会社の公式サイトで確認することをお勧めします。
クレジットカードの盗難 キャッシング被害が補償されなくとも不正キャッシングを確認したらすべきこと
明細や通知サービスで身に覚えのないキャッシングを確認したら、まず家族によるものでないか確認してください。
仮に家族の誰かがキャッシングをしたのなら補償は受けられません。
次にカード会社にカード不正利用を伝え、カードを停止してもらいましょう。
多くのカード会社で、カードの紛失・盗難に関するコールセンターは24時間年中無休で受け付けています。
補償が受けられるケースであっても被害が起きた日から60日過ぎると補償対象外になりますからスピードが重要です。
不正キャッシングを可能な限り早く知るにはエポスカードの「あんしんサービス」のような、キャッシングのたびにメールで通知してくれるクレジットカードを利用するとよいでしょう。
クレジットカードの盗難 キャッシング被害が補償されないなら未然に防げばいい
最初にすべきことは暗証番号を推測が難しいものにすることです。
特に誕生日や電話番号、現住所の番地など財布に入れておくことが多い運転免許書に書かれている情報を暗証番号に設定しているなら、すぐに変えましょう。
だたし記憶が難しい数字の羅列に設定して、暗証番号をメモした紙を財布に入れておくのは止めましょう。
これをやってしまうと個人の過失として扱われ、損害があっても補償が受けられません。
次にATMでキャッシングする際は周囲に不審な行動をとる人間がいないか気をつけましょう。
また普段使っているATMであれば形状などに変化が無いか確認しましょう。
小型の盗撮カメラが仕掛けられている可能性があります。
クレジットカードの盗難 キャッシング被害の補償や対策がされたカードはあるか?
暗証番号が正確に入力された不正キャッシングでも補償してくれるクレジットカードは無いのでしょうか?残念ながら、そのような保険が付帯するカードはありません。
キャッシングを利用する側で暗証番号がバレないよう対策するしかないようです。
問題は暗証番号の漏洩ですから、4桁の暗証番号を使わないキャッシング方法を利用しましょう。
暗証番号の代わりにワンタイムパスワードを利用するネットキャッシングがオススメです。
ワンタイムパスワードとは一定時間ごとに生成されるカード契約者固有の使い捨てパスワードのことです。
数十秒程度の短時間しか有効でないため、第三者に知られても不正利用されにくいのが利点。
ワンタイムパスワードの取得はアプリや専用の機器を使いますが、アプリが手軽です。
ATMを利用するキャッシングに比べると若干手間がかかりますが、身に覚えのない多額の請求を受けるリスクを考えれば気にならないレベルですよ。
しかし、ワンタイムパスワードを利用したネットキャッシングに対応したクレジットカードは多くありません。
対応しているものにはセゾンカードなどがあります。
クレジットカードの盗難 キャッシング被害は補償されないので自衛をしっかり
現時点において最も安全なキャッシング方法はワンタイムパスワードに対応したクレジットカードを使ったネットキャッシングです。
ですがこれも人間の作ったシステムですから、いつか突破方法が発見されるか分かりません。
その時、それがカード会社の過失と認められなければ損害を受けることになります。
リスクに備えてキャッシング枠を少なく設定するのが無難かもしれません。